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寄せられた英語学習に関する
質問と回答を、編集したものです
| 英会話と受験英語 |
英会話の学習と、受験英語はまったくの別のもの。
英会話の実力を、受験英語に応用する機会は
少ないと考えた方がよいでしょう。
高校の受験英語は、ほとんどの問題がマークシート方式で
選択、正誤、並び替えが中心。
文法の盲点をつくような問題が多いので
英語を学ぶというより、受験のための
テクニックを習得するという感じです
受験英語の特徴は、文法的には正しくとも、
日常的な言い回しとは、かけ離れている点にあります。
また、英会話では、正しい発音の基礎習得に時間をかけますが、
受験英語では、発音が評価を受ける機会も
あまりないのが実情です。
受験を控えている中学3年生の方は
高校に合格することが、大きな目標ですから、
一度、英会話の勉強を中断し
受験英語に専念するのが、得策と思えます。
受験が終了した時、今まで1ランク高いレベルの
テキストを用いて、英会話を再スタートすることも
十分可能です。
| 英和辞典の選び方 |
英和辞典を選ぶ際は、単語の意味に加え、用例や解説をチェックしましょう。
英和辞典は、単語の意味だけでなく、例文集としても利用価値が高いからです。
反意語、類義語が多く掲載されている辞書が便利です。
また、辞書には鮮度があります。
最近日常語として定着した単語(例 search engine 検索エンジン、weblog ブログ)が
掲載されている英和辞典は、鮮度が高いと言えるでしょう。
収録語数は、中学生10,000語、高校生 50,000語、一般 100,000〜200,000語が
目安となります。
中学生の場合、学習する単語は多くて2,000語です。
15,000語以上掲載の辞書は例文や解説が難しく、使いこなせないことがあります。
中学生向けに編集された辞書を選ぶようにようにしましょう
定番の辞書
ジュニア・アンカー英和辞典 (12,000語 中学生)
http://www.gakken.co.jp/
オーロラ英和辞典 (12,000語 中学生)
http://www.obunsha.co.jp/
ウィズダム英和辞典(92,000語 高校生〜一般)
http://www.sanseido-publ.co.jp/
ルミナス英和辞典 第2版 (100,000語 一般)
http://www.kenkyusha.co.jp/
プログレッシブ英和中辞典 第4版 (117,000語 一般)
http://www.shogakukan.co.jp/
リーダーズ英和中辞典 (180,000語 一般)
http://www.kenkyusha.co.jp/
| 初めてのペーパーバック |
ペーパーバックは1度読破すると、2冊目はとても気楽になります。
始めての方は、まず読破を目標に、肩のこらない題材で選びましょう。
1. あまり厚くないものを選ぶ
2. 好きな映画の原作など、興味のあるものを選ぶ
3. 文学的作品はなるべく避ける
(比喩や、情景描写が難解なことが多いです。
文学作品や大作は2冊目以降にしましょう)
有名人(特に映画俳優や歌手など)の自叙伝は比較的読みやすく、
好きな映画の原作であれば、途中で飽きもこないと思います。
読む時のコツとしては、
1. 辞書を引きながら読まない。
(分からない単語には下線を引き、時間のある時調べる)
2. 使えそうだなと思うフレーズにも下線を引き、後で実際の会話で使ってみる
3. 理解できない部分は、辞書を使わずにその部分を2度読んでみる。
(1度目に比べて、ずい分理解できるはずです。)
ペーパーバックは雑誌に比べて、読む達成感があります。
また、その本がシリーズ物であれば、他の本も読みたくなり、
英語読書を習慣化するよい機会にもなります。
ぜひ一度チャレンジしてみてください。
参考サイト: New York Times のHP。
アメリカの書籍売れ行きのランキングがわかります。
http://www.nytimes.com/pages/books/bestseller/
| ヒアリングについて |
短期間で英語のヒアリングが上達することは、稀であると思います。
定期的に英語を聞くことによって、将来的な効果が現れます。
まずは、教材選びがポイントです。
1 ネイティブが通常のスピードで話しているもの
2 インタービュー形式など、一つの話題について語られているもの
3 会話やセリフの内容が、印刷物で付属されているもの
映画やコメディはスラングが多く、覚える必要のない単語もたくさん登場します。
始めはニュースなどの方が聞きやすいでしょう。
次は学習法です:
A 教材を手に入れたら、まずは何回か聞いてみてください。
B 次は印刷物(会話の英文原稿)を見ながらテープを聞き、
B 聞き取れなかった箇所に印をつけてください。
C 次に聞き取れなかった箇所を音声に合わせて、文字を見ながら発音してみましょう。
恐らく、知っている、短い単語が聞き取れないことに、気が付かれると思います。
自分がカタカナ読みで暗記した音と、
ネイティブがアクセントやイントネーションをつけた発音に、
大きな違いがあるため、聞き取れないのです。
A〜Cの作業を続けていると
「アクセントの弱い単語が聞き取れない」
「自分の母音の発音が、テープの発音と違っている」
「短い単語ほど聞き取りが難しい」
など自分の弱点に気がつくと思います。
まずは、1センテンスずつ細切れで聞いて、チェックしてみましょう。
| 英語の口語と文章語 |
日本語でも、新聞の文章と、日常会話の言葉が違うように、
英語においても口語と文章語には差があります。
文章調で会話をしても、意味は通じますが、
冷たい口調になってしまい、誤解されることもあります。
文章体) "Place the surgical mask over your face and extinguish your cigarette"
(病院)外科手術用のマスクを着用し、煙草の火は消すこと
口語体)Put on the surgical mask and do not smoke. となります。
口語としては、後者の方がずっと自然な感じです。
口語、文章語の使い分けは、英語に慣れ親しむにつれ、
感覚として身につくものです。
また、アメリカでも一部の人たち(ご年輩の方など)は、
文章語に近い話し方をする人もいるようです。
英語力は 読む、聞く、書く、話す、発音 の5つの能力から成るものなので、
話せる・発音できる だけでは、学習内容が高度になるにつれ、行き詰まってきます。
Time や Forbes のような固い雑誌も読みながら、
歌や映画から新しい表現方法を身につける。
学習方法の多様化が、中級者には大切だと思います。
| アメリカ英語とイギリス英語 |
アメリカ英語とイギリス英語では発音、単語、表現が異なります。
日本で販売されている英語教材の多くは、アメリカ英語をベースにしているので
アメリカ英語の方が親しみやすいかも知れません。
例えば飲み屋は、イギリスでは pub ですが、アメリカでは bar (barroom) が一般的です。
pub という単語を知らないアメリカ人もいますが、これは bar に置き換えれば解決。
単語の違いは、大きな問題ではありません。
また、アメリカ英語も、西海岸と東海岸、ハワイなど、地域によって
発音にずいぶん差があります。
日本人にとって、母音をはっきり発音する西海岸英語の方が、
聞き取りやすいと思います。
ただ、これも固執して考えるような問題ではなく、
上達するに従ってどの発音(なまり)も、聞き取れるようになってきます。
どちらかを選ぶのであれば、ご自身が興味のある文化圏の英語を
意識的に取り入れるのがよいでしょう。
ヨーロッパ文化に興味があるようであればイギリス英語、
野球やハリウッド映画が好きであればアメリカ英語のように。
英語学習のモチベーションは、異文化や人への興味から生まれるもの。
自分の興味とやる気を持続する意味では、どちらかを選択するのもよいと思います。
ただ、ビジネスの場合、専門用語や業界用語が英米で、異なることがあります。
流通の仕組み、支払い条件など、単語だけでなく、商習慣そのものが違う場合もあり、
誤解による損失もありえるので、十分な注意が必要です。
| 基本動詞の応用 |
have, go, give, put などの基礎的な動詞は使用頻度が高く、
前置詞などと組み合わせると、多種多様の表現が可能になります。
例えば take (過去形 took)を用いた例文を書き出してみました。
□ My income has taken a dive. 収入ががっくり落ちた
□ He took sides with his sister. 妹の肩を持った
□ I want to take a breather. 一休みしたい
□ Economy took a sharp turn for worse. 経済が悪化した
□ take on additional tasks 追加の任務を引き受けた
□ take away restrictions 制限を取り除く
□ take the fifth 黙秘権を使う
これはほんの一例で、実際には無限の表現方法が take 一つで可能になります。
ただ、 take on, take in, take off, take over など熟語をたくさん覚えるわけですから、
覚える労力は、たくさんの動詞を覚えるのと、大差はありません。
(実際、上記の例文でも名詞や形容詞も併せて覚えることになります)
まず基礎的な動詞(中学レベルの動詞100個程度)の
使い方と発音を復習し、それらの動詞を使った熟語をマスターしながら、
語いを増やすのが効率的だと思います。
基礎動詞の多くは、自動詞、他動詞の両方で使用することができるのですが、
2つの使い方をマスターしていない場合も多いものです。
例)
Tulips grow. 自動詞(育つ)
I grow tulips. 他動詞(育てる)
I'll walk to the station. 自動詞(駅まで歩く)
I'll walk her to the station. 他動詞(駅まで彼女を送る)
100の動詞がしっかり応用できれば、英会話の幅がずっと広がります。
基礎動詞の使い方を、復習してみましょう
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