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寄せられた英語学習に関する
質問と回答を、編集したものです
| 小学生の英作文 |
瞬時に答える会話に比べ、思考に時間をかけられる英作文は
より深い表現力を身につけるのに有効です。
また、文章で書く(表現する)力は、会話に応用できますので、
相乗効果も期待できます。
英作文を始めるのであれば、まず日記をつけてみるのが一番です。
日記と言っても、起こった事象を事細かに書くのではなく、
朝起きて、学校に行って、午後から雨が降ってきた など、
単に事実を箇条書きにするようなもので構いません。
その代わり、毎回必ず I think, I like など個人的な意見を入れるようにしてください。
例)
I got up at 7:30. It was cloudy. I took my umbrella. I don’t like rain.
こんな感じでも構いません。
慣れてくれば、少しずつ長い文章を自然に書きたくなるものです。
日記などの作文は、過去形を多く使います。
時制(過去と未来)を習得していないうちは、
ワークブックなどの短文ライティングを中心にして、
文章作りに慣れることから始めるのがよいと思います。
| 英語絵本の選び方 |
お子さまに英語の絵本を読んであげることは、聴覚の面でもたいへん役に立ちます。
お子さまは、耳から英語のインプットを始めますので、意味が分からなくても、
英語を聞いて音を認識しようとします。
有効な絵本の利用の方法は:
- 音声CD-ROM 付きの絵本を選び、音声はオーディオを流してください。
お母さまは、絵本の文字をなぞるようにして、お子さまに見せるようにしてください。
- 音声を一時停止し、英語で挿絵の説明をしてあげてください。
説明は、She’s smiling. や He is a frog. など簡単な英語で構いません。
- 無理に発音させたりせず、音と絵に集中させてあげましょう。
絵本の利用は、英語の音声を自然に耳に入れてあげられる点にメリットがあります。
もちろん、お母さんが読んであげるのも構いません。
付属オーディオには、ネイティブの情緒豊かなナレーションが入っているので
こちらも聞かせてあげましょう。
海外のオーディオ付き絵本:
HarperChildren’s Audio 社 http://www.harperchildrens.com/ の絵本は
日本の大手書店で入手することができます。
同出版社の Amelia Bedelia シリーズや、Biscuit (仔犬の名前)シリーズは、
値段も絵本とCDがセットで、1,000円台からありますので、お勧めです。
内容は英語圏のお子さまが読むものですので、決して易しいものではありませんが、
普段と違う絵や音を体験させるのが目的です。
お子さまと気軽に楽しんでみてください。
| ふりがな付きテキスト |
ふりがな付の教材は、カタカナ発音の原因になるので、あまりお勧めできません。
ただ、カナ付きの教材の方が、お子さまに好かれる場合も多いのが事実です。
英語に付いているふりがなは、自転車の補助輪のようなもの。
いずれはカナを取るのが最善です。
ただし、急にカナをはずしてしまうと、お子さまは混乱したり、
難しすぎると感じることもあるようです。
カナを隠すなど、少しずつ慣れさせてから、
カナなしのテキストに変えるのがよいと思います。
また、フォニックスを意識し、母音の伴わない子音だけの音は、アルファベットで記載する。
カタカナとアルファベットの混合標記を、ふりがなとして教材に書いてあげるのも
よいかも知れません。
例)cat キャーt (tは子音だけなので、アルファベット)
例)giraff ジラーf (f は子音だけ、ff は f のままの音なので、f ひとつ)
上記の例、アルファベットをフォニックスでマスターしているお子さまは、
t と f の音がフォニックスと同じため、親しみやすい。
また、弱い子音がアルファベット標記のため、アクセントの位置も分かりやすいです。
| 初めての一般動詞 |
play, walk, go などの一般動詞は、3人称単数のs や、時制による変化は
習得まで時間のかかるものです。
このあたりからは、中学生同様に文法を意識した説明が必要になります。
ただ、いきなり文法用語で説明をし始めると、お子さまが反発してしまうこともあります。
まず動詞の主語を限定して、段階的に教えてはいかがでしょうか?
始めは1人称(I)、2人称(You)の肯定文だけに集中します
I play baseball.
You wake up at seven.
ここまでであれば、動詞変化がないので、自然に覚えられると思います。
次に I walk, You walk, She walks, He walks
とリズミカルに何回も、言ってみる
次に、動詞を play, sing などに変えてみる
お子さまの混乱は、時制と主語による動詞変化など、
二つの法則が一度に登場する時に起こりがちです。
疑問文や、否定文、複数形、非人称形は一旦置いておいて、
3人称、単数、現在の s に時間をかけてなじませてください。
he, she, (It) の3人称だけに、語尾の変化があることを意識させてください。
そうすれば、疑問文の時に出てくる do, does の違いにも順応できます。
また、動詞の変化は、書いた方が教えやすい、覚えやすいと思います。
ワークブックなども取り入れてみましょう。
| フォニックスの取り入れ方 |
フォニックス (phonics)とは、アルファベットの基本音声から、
英語の発音や綴りを学ぶ英語圏の学習方法です。
日本でも幼児英会話を中心に、レッスンに取り入れる教室が増えています。
It's a big brown bear.
A fox in the sox.
など、同じ音を重ねた、リズミカルなセンテンスから
英語の発音や、イントネーションを学ぶことができます。
ただし、フォニックスのフレーズは、響き重視で、会話に応用できるものは
意外と少ないものです。
発音、語いの補強、基本的な文法の3分野をバランスよく習得することが大切です。
この点を考慮して、サブ教材として、フォニックスを取り入れることから
始めるのがよい思います。
| 教材の選び方 - 小学校1年生 |
小学1年生であれば、欲張らずアルファベットと、まずは簡単な名詞を覚えることを
目標に、教材を探してみてはいかがでしょうか?
具体的にどの教材がよいとは言えませんが、下記を参考にしてください。
1 テープやCD-ROM と併せて買う:
聞き流すだけでも構いません。毎日少しずつでも、繰り返し聞く習慣をつけてください。
英語特有のイントネーションは頭ではなく、耳から身に付きます。
2 セットで買わない:
多くの教材が何巻かのシリーズでセット販売されていますが、
最初は一冊から購入してください。
セットで買ってもほとんど使わなかったと言うこともあります。
また、シリーズ物の教材は、各巻の内容に重複が多いのも事実です。
まずは一冊のテキストと付属の音声に集中させてください。
オプションのビデオも後回しにして、
最初の教材予算は 3,000円程度にしましょう。
3 歌のある教材を選ぶ:
リズムで覚える。英語の歌を歌える優越感は、やる気につながります。
4 子どもに選ばせる:
ご両親がいくつかの教材に絞って、最終的にはお子さまに選ばせるのがよいと思います。
お子さまは自分好みのイラストのものを選び、テキストに愛着を持つからです。
5 輸入教材を選ぶ:
日本で制作された英語教材は、発音が日本人用にゆっくりだったり、
カタカナに近い発音のものが少なくありません。
また、ブロークン英語や、(日本人特有の)不自然な言い回しのものもあります。
英語らしい発音、ナチュラルなスピードに早く慣れてもらうためにも、
輸入教材をお勧めします。
まずは単語とその発音からとお考えの場合は、オーディオCD付の
ピクチャー・ディクショナリーを購入されることをお勧めします。
Longman Young Children's Picture Dictionary は生活に密着した
約300の名詞と、ベーシック・フレーズで構成。
MyPace English でも 4-6才のお子さまの授業に取り入れています
東京では、紀伊国屋書店本店(新宿3丁目)、
八重洲ブックセンター本店(東京駅そば)等で、輸入教材を豊富に取り揃えています。
紀伊国屋書店 http://www.kinokuniya.co.jp
八重洲ブックセンター http://www.yaesu-book.co.jp
| 日本語を使わない英会話授業 |
初心者のお子さまの場合、日本語を使わない授業と、
そうでない授業での効果の差はほとんどないと思います。
日本語を使わないクラスには、英語が分からなくても、何となく分かった気になる
「場の雰囲気」というものがあり、教材のイラストや、先生の表情から、
答えが自然と分かる工夫がなされています。
また、言葉による説明が少ない分、お遊び的な要素を多くし、
お子さまを退屈させない工夫をしているようです。
このような授業のよい点は、お子さまが、英語だけの授業に参加していることに
誇りをもって、英語や先生を好きになりやすいとうことです。
その反面、英語の授業で文法を理解することには限界があります。
例えば my mother が次に出てくる時、代名詞 (she) に変わるのは、
「英語は繰り返しがきらいだから、次に出てくる時には「彼女」、に変わるんだよ」と
日本語で教えた方が、より理解が早いと思います。
お子さまが英語に慣れてきて、
読み書きなどの能力も視野に入れる時期に到達した時点で
学習法の再調整を考えるのもよいでしょう。
| 乳児の英会話 |
赤ちゃんは、自国語にない音素にも反応する能力を備えています。
つまり、L(エル)とR(アール)を聞き分けているのです。
ただし、その力は生後12ヶ月を境に、急速に衰えると言われています。
ただし、その時期に英語に触れていないと、英語が聞き取れないかと言うと
決してそういう訳ではありません。楽器や、スポーツと一緒で
体感から習得できるものは、幼児期から接するメリットが大きいと
理解されるのがよいでしょう。
実際、6才以下の子の方が、素直に聞いた音を、まねて発音する力は、
大人より数段上であると日ごろから感じています。
ただ、音を聞き分ける力は、言語操作(読む、書く、聞く、話す)能力の一部であり、
リスニングだけで総合的な英語力が養われるという訳ではありません。
幼児期には英語のほかにも学ぶことがたくさんあります。
お子さまに負担のかからない、学習メニューを作りましょう。
関連するサイト http://infantstudies.psych.ubc.ca
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