Voice - 🔗英会話講師の視点 - 松山 えり先生

最近 TOEIC 800点を取得している方から、"学習した 英語知識が、英会話に 転用スキルとして応用できない。　横断的な演習を通して応用力を磨くことは可能であろうか？。" との相談を受ける機会が 多いと いう松山先生。　その問い に対し 『TOEIC のように 論理を積み重ね 一つの決まった答えを求める際に用いるのは収束的思考です。　一方 外国人と交流を持つときに、相手のことを理解し、異文化に接触したいと願いながら 進める オーラル・コミュニケーションでは、対話者から 与えられた情報から新しい情報を作り出す、拡散的思考を用います。　英語の筆記試験と 英会話では、脳内の情報伝達回路が それぞれ 異なるということを 念頭に置く必要があります。』と答えます。

『TOEIC 受験のための学習では、第二言語としての英語 (ESL) の範囲内で 英文法や、出題範囲にある 12,000の英単語を 記銘（インプット）し、記憶に貯蔵し、必要な時に 検索して 使用できるようにする、符号化暗記の学習を行い、知識を定着させる学習法がもっとも効果的です。　そして TOEIC 学習では、インプット（丸暗記）学習を重んじ、実際に英語を話すアウトプットや、聞き手と向かい合う インタラクション の技量は評価されません。　『一方の英会話では、使用する単語や構文を イメージとして捉え、潜在意識によって 英語を感覚的に発話する 認知文法を用いる点が特徴です。　そして認知文法の情報源は 本人にも 自覚されていない潜在意識にあるため、暗記学習で使う 顕在意識と、"脳のスイッチの切替" が 必要なのです。』

『"直観的で速い思考 = 潜在意識" で操作する 英会話モードの脳は、情報を素早く、大量に処理する 流暢性を優先します。　そして TOEIC 学習に不可欠な 意味の正確性や、構文の複雑性を処理する 能力は、英会話で重要視される 流暢性との間に、トレードオフの関係が生ずる。　つまり 流暢性が向上すると、もう一方の 正確性と複雑性を扱う 技量が低下するのです。　ですから、流暢性を追う 英会話脳と、英語（TOEIC）脳は 常に スイッチの切替を意識する必要があるのです。　TOEIC 学習に従事する方は、この スイッチ切替 を意識せず、"論理的で遅い思考 = 顕在意識" で 英会話の場面に対応してしまう。　その場合、短期記憶を保持し 処理する 情報処理のスタミナ とも言える ワーキングメモリの容量（認知資源）が 低減し、"聞きながら、話す" といった 並列処理ができなくなり、使用する単語を 思い出す 想起や、瞬時の文章組み立ての作業能力が 低下し、会話自体が 成立しなくなってしまうのです。』

『また、TOEIC 学習に専念する方は、文語的でフォーマルな単語を その和訳意味 と セットにして暗記する 対連合学習を 行ないます。　ただ その新規の単語は 文脈から切り離された 意味記憶であるため、英会話でそのまま活用することが出来ない。　英会話で 情報を運用する際に 必要なのは 動作や技能の記憶（手続き記憶）であり、丸暗記（意味記憶）とは 情報フォーマットが異なるため、事前に単語の フォーマットを変換する必要があるのです。　新規に獲得（インプット）した 単語を、アウトプット活動を通して、既知の関連する単語群と 強く結びつけ、新しい単語を 語彙ネットワークに取り込むことで、その単語は "活きた英語" に進化するのです。』

『最近、"TOEICのスコアは上昇したが、英語で話すのは苦手" という学習者の方が 増えています。　その方たちは、"英語脳" と "英会話脳" のスイッチの切替や、知識の情報フォーマットを変換するための 演習法の必要性を 知らないことが多いようです。　１単語１訳 の暗記を続けている方が、英会話の場面に臨むと、知っている単語 = 受容語彙 は多くても、実際に会話で使える単語 = 発信語彙 は少ないという "消化不良状態" に 陥りがちなのです。』と 松山先生は 英語学習と 英会話学習の違いを説明しています。

知識が階層化して連なり、下層部へ向かうほど 情報が抽象化する 英会話学習では、パートナーとなる　担当講師が必要です。　"絶え間ない修正" が 60分に渡り続く 英会話 個人レッスン - 会話形式でコミュニケーションを図る フィードバック・ドリブンの進行は 英語操作能力のコアの部分から 刷新を始めます。

Voice - 🔗受講者の声 - 三浦 昭子様（お母さま）（東京都 豊島区） -

毎週 先生の訪問を 楽しみにしている 三浦様ご一家。　特に 幼児英会話教育に 関心の高いお母さまは、毎回授業を見学し、我が子の英語力取得の過程や、講師の指導アプローチから、大きな学びを 受け取っていると言います。　ただ 長男が 英会話を始める前、加速する 英語学習の低年令化に 必ずしも賛成と言う訳ではなかったと言います。 『幼児英会話学習の 需要は 年々増加し、未就学児のうちから、英会話学習を開始する 児童の数も 増えているようです。　ただ 第二言語としての英語 (ESL) では、学習 開始年令が低ければ 低いほど、より高い 成果が得られるとは 限らない。　それよりも 学びの場で提供されている 指導プログラムの 有効性が、より大きな影響をもたらすと　考えます。　実際、"子供たちが 英語を使って 楽しそうに活動しているのだから、何らかの効果は期待できるであろう。" 考え、効果のある演習法を取り入れない 英語教室が、多いように見受けられます。』

□ 集中力を発揮する機会のない 子供英会話 □

『自宅から通学圏内の 英会話スクールを見学すると、外国人インストラクターが 児童たちの中心に立ち、アメリカから取り寄せた 知的玩具の使い方を、子供たちに英語で説明していました。　そして "経験豊かなネイティブ先生と一緒に遊び、自然に英語力を身につけます。" と伺いました。 その後、担当スタッフの方からは、 "英語のシャワーを大量に浴びた子供たちは、自然と英語を話すようになる。" との説明がありました。　恐らく 認知言語学の "言語は自然現象である" という、母語（第一言語） 習得の考え方 を拡大解釈し、言葉のインプットを大量に浴びることで 言語は習得できるという、インプット仮説に基づいた 指導内容を 提供しているのだと思います。　ただ 英語母語話者の 生成文法が、そのまま日本人に 転移するとは 思えませんでした。』

『英語と日本語では 文法、語彙、音声 に於いて類似性が低く、二言語間の類似度の指標となる 言語間距離が 大きい。　そのため 英語母語話者と 一緒に時間を過ごすことにより 生ずる 正の転移よりも、日本語による 母語干渉（負の転移）の発生を 低減させるための、明示的な演習法が より重要であると 考えました。 そして 我が家の 希望は 聴覚・発話情報のエンコーディングの演習を主体とする授業であったため、家庭教師 英会話を 選択しました。』

□ 音声学・音韻論を基本に 発話法を学ぶ □

『先生の授業を拝見していると、英語の 調音に関わる 音声と、アクセントやイントネーションといった 韻律を、両輪と捉え、２つの観点から発話をチェックしている点が特徴です。　特に韻律（リズム）については、英語母語話者が英語を聞き取る際、重要なヒントとなる要素であるため、先生のように 学習初期段階から、"英語は強弱、日本語は高低" と 教えながら、発音をチェックすることは 理に適っていると思いますし、英単語の綴りと 音声を紐づけする 子供向け フォニックス学習とは、異なるアプローチであると思いました。』

『演習では 母音の音素 を発話の鍵と捉え、子供が発話した 音声を 聴覚でチェックした後、口の形、舌あごの位置など 視覚から確認し、子供の 口唇への負担が 少ない順序に音素を並べ、発話を調整していきます。　そして 副音を滑らかにつなげた 二重母音では、始発母音の聞こえ度が、終着母音よりも大きいことを示しながら、音節内での 聞き取り度（ソノリティ）の変化 を子供にも分かりやすく説明した上で、日本語の二重母音の長音化との違いを示し、識別法を教えます。　このように 英語と 日本語の類似する 音を 比較しながら、英語の発話法を教えていくことで、子供は 日本語と英語の発音の違いを具体的に理解した上で、英語の発話法を習得できる。　そのため、母語干渉を 最小限に抑えることができるのです。』

『そして 単語内の 強音節と弱音節の　長短や 強弱の対照性を示し、センテンスの 高低を、英語全体にリズムを、波及させながら、英語特有の 強勢拍リズムの仕組みを体得していきます。 この段階で 子音と母音をセットにして１拍と捉える 日本語特有の モーラ拍リズムが 英語に反映されることがなく、強勢脚が繰り返し起こる 英語のリズム特性が、発話するセンテンスに 反映されてきます。』

『英語の発音指導も、音の最小単位である音素まで 還元し、適切に配列すると 包括的な 系統学習として 成立するのだという事が分かりました。』

Voice: - 🔗海外留学も視野に入れた 中学生 英会話 - 村山 里奈 様 （中学１年生）　（東京都 文京区） -

『先日 地域の交流会で 日本に滞在する 海外留学生の人たちと 英語で話しをする機会がありました。　リスニングに関しては 英語の音情報を単語に置き換える 音声知覚が 自動化されていると感じたので、速度ある発話にも対応できました。　また 知覚した音声を手がかりとして 記憶にある 単語や語彙と照合する 意味理解も瞬時に 行うえたため、コミュニケーション自体は 円滑に進行しました。　ただ、知っている単語が少なく 自分の意見や 主張を 英語に変換できない場面もあり、悔しい思いをしました。　また 知らない単語を 他の言い回し に置き換えて 発話するための 柔軟性も欠けていたと思います。　中学校で履修する 2,500語では 単語量が不十分なため いつも同じ簡単な単語ばかり使ってしまい 発話に単調さが目立ってしまいました。　『語彙力の不足を補うために 出題範囲を 4,500語に設定する 英検２級の合格を目指して、勉強を始めるつもりです。 中学生のうちに 英検２級を取得することは 容易ではありませんが、まずは 過去問題集を購入して 英単語の暗記から始めるつもりです。』 と語る 里奈さんは、学校の 文法中心の英語と、北米の英語の間に境界線を敷かずに ３年後に参加を予定している カナダでの 夏季語学研修の際 役立つと思える英語情報を 全て知識として蓄積する 内発的動機づけの高い女の子です。

週１回の 英会話 個人レッスンの日には 輸入ファッション雑誌の記事の文章から 構文が複雑で上手に訳せない箇所や、アパレル特有の スラングの意味など 質問をたくさん用意して 先生の来訪を待ち望みます。　『中学校の英語の授業では 説明文を題材とした 客観的な主観で書かれた英文が多く、喜怒哀楽といった感情や印象など情動を対象とした 単語や言い回しの扱いは少ない。　ただ 自由英作文や 雑談的な英会話の場面では、その時 感じた 感情を 適切に伝える機会が多くあります。　カジュアルな英語雑誌には ダイアログ形式の文章や 口語体文章などが 取り入れられていて、感情表現や 人に対しての 誉め言葉など　交流に必要なフレーズや表現方法や 談話標識を多く見かけます。　その意味で 英語の雑誌は 私にとっての貴重な語彙情報源です。』 と里奈さんは言います。

担当の先生は 『小学生の時から 英会話を個人レッスンで始めた 里奈さんは、当初 その聴覚優位の認知特性を活かし、オーラル中心の 発話演習から始めました。　音声と韻律を同時に受け入れる 抜群のリズム感を有する 里奈さんは 英語を使って 自然に身体的なリズム表現を行っているようです。　言葉の韻律（リズム）は 生理的な要素であるため 教えるのが難しい領域です。　しかし 里奈さんは 母音の弱化も起きやすく ある音節は長く 次に続く音節は短く発音される 英語の強勢拍リズムの 特性を無自覚のうちに理解し始め、韻律的側面から 英語の発音法を習得していきました。　英語は 単語の綴りよりも リズムを優先するという原則を基に、単語尾の子音と 次に続く母音が連結するリエゾンや、主語と助動詞の音が繋がる 短縮など 音声変化の 発音も忠実に再現している。　センテンス単位での暗唱であれば、インターナショナル・スクールの生徒と 比較しても 遜色のない 発音の正確性を習得しています。　そして 中学校に進学する少し前から、「聞く」「話す」「読む」「書く」の４技能５領域を意識した 学習法にシフトし、文法を論理的に理解するための説明も取り入れました。　現在の里奈さんは 学校の英語授業でも、表現力を問われる 自由英作文や 英会話を得意とする、バランスの取れた 英語力を形成しています。』と評価します。

『英語の小説を精読する際、英和辞典を使って単語を調べていると 英語を頭の中で日本語に変換する習慣から抜けられない。　早く 先生のように 英英辞典を使いこなせるようになりたい。』と言う 里奈さん。　中学校での英語の成績も もちろんトップクラスです。

Q. ９才の小学生の娘と、同級生のお友達２名で 英会話を習うことは出来ますか？　２人とも英語は初めてです。　受講場所は 浜田山駅から徒歩６分の浜田山１丁目で 鎌倉橋の手前です。

A. はい。　毎週 浜田山 地域で 英会話 個人レッスンを催行するのであれば、お友達と２名様の授業 手配可能です。