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この記事は MyPace English (MPE) の英会話講師向け 研修資料と 講師との対話の 一部を 抜粋・編集したものです。


音素まで分解して、英語の発音を考える


日本人の英語の発音が通じない場合、音素の発音法が間違っている場合が多いと言えます。 例えば、カタカナ発音で慣れ親しんでいる単語であっても、i-pOd と i-pAd (アップル社の iPOD と iPAD) などの母音音素が正しく発音されないため、英語母語話者が理解できない。 特に 日本人の場合、英語の音素を正しく発音することが、子音を区別して発音するのが難しいと言われています。

音素とは、これより小さな単純な音韻的単位に分解することの出来ない音韻的単位のことです。 例) Dog は D-O-G の3つの音素から構成されています。
そして、日本人英語学習者にとって 英語の音素の習得は困難であると言われています。 その理由の一つは、学校の英語の授業では、音素の概念は 教えていないことが挙げられます。 加えて、日本語では 🔗 音節 は、すでに最小単位で、それを分ける音素が無いことが挙げられます。 例) "か" という日本語の音は、"KA" という音節であり、敢えて "K" と "A" に分ける必要がない。 一方英語では、 "Cat= ネコ" は 1音節であり、3つの 音素の集合として考える。 そのため、英語.の構成音素を知覚したり、発声するためには、英語音素と、音節の基本知識を持って、意図的に 音節まで 分解して 英語の発音を考える 演習が必要になります。

私たち 日本人は、英語を音素単位で 聞き取っている訳では ありません。 ただ、日本人の場合 一例として、"R" と "L" の 音声識別が難しい。 "R" と "L" は、日本語では異なる音素ではなく、ラ行子音の同じ音と捉えているからです。 そして、"R" と "L" の音が、同じ一つの音として、長期記憶に定着しているので、"R" の音を聞いても、"L" の音を想起してしまいがちなのです。
この状況を改善して、音素から、音節へ。 音節から 単語へ。 単語単体から センテンス全体へと、音声知覚をつなげていく ボトムアップ方式の リスニングを 可能にする必要がある。 そのためには、英語の各音素の 音記憶を 見直す作業が 必要となります。

この 音素の調音法の 見直しを続けていくと、(A) 英語の母音の長さの違いに、自覚的になる。 (C) 日本語の子音は 母音を付帯しているため、発音時に声帯が震えるが、濁らない(無声子音)は、声帯が震えない。 この違いが理解できる。 (C) 日本語にない英語の音素(例 TH の摩擦音)、または、日本語では、2つの異なる音素を、同じ1つの音素として捉える(例 R と L)音が、聴解しにくいだけでなく、自分でも 発音できない点に、気が付くはずです。
そして、この課題を解決するためには、英単語を音素まで 分解し、自分が発音できない音は 聞き取りが難しいことを知り、発音を音素単位で改善する。 次に、印刷物などに記されている、英単語の綴りを見て、頭の中で音声化すること 音韻符号化 を行い、英和辞典の 発音記号と 照合し、自分の音解釈に誤りがないかを 確認する。

この演習を繰り返すことによって、発音記号と同じ 正しい 英語発音ができるようになることが、英語の音声学習では、重要です。


まとめ

- 日本語ではCV構造を中心として音節が成り立っているため、英語の CVC の音を CVCV と、音解釈してしまうことが、日本人の母語干渉上の問題であることを、説明できるようにしましょう。

- 日本人が 苦手とする 英語の音素を ピックアップしてみましょう。

- 音韻符号化を常に行い、書記素と音素が正しくコーディネートされているかを確認しましょう。 MONday - MONkey と、MONster - MONologue では "O" の発音が 異なるなど、特に母音音素を見直す習慣を 定着させましょう。


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